コラム記事

再建築不可物件は活用できる?賃貸・駐車場・その他の選択肢

公開日 2025年9月2日

最終更新日 2025年8月23日

再建築不可物件の活用法として、安易にリフォームや駐車場経営を検討していませんか?実は、それらの方法には収益性や管理の面で、専門家だからこそわかる大きな落とし穴があります。この記事では、よくある活用法に潜むリスクを明らかにし、あなたの資産と将来を守るための、最も確実で賢い選択肢を具体的にお伝えします。

再建築不可物件で検討される代表的な3つの活用パターン

この章でご紹介する、再建築不可物件の代表的な活用パターンは以下の3つです。

  • パターン①:リフォーム・リノベーションして自分で住む、または賃貸に出す
  • パターン②:更地にして駐車場や資材置き場として貸し出す
  • パターン③:現状のまま専門の不動産会社へ売却し現金化する

再建築不可物件の所有者様が、最初に検討される活用法は主にこの3つに集約されます。建物を活かすのか、土地を活かすのか、あるいはすべてを手放して現金化するのか。一見すると、リフォームや駐車場経営は魅力的に思えるかもしれません。
しかし、安易に飛びつく前に、それぞれの方法の基本的な特徴を理解しておくことが、後悔しないための第一歩です。まずは、どのような選択肢があるのか、その全体像を公平な視点で見ていきましょう。

パターン①:リフォーム・リノベーションして自分で住む、または賃貸に出す

再建築不可物件の活用として、多くの方が最初に思い浮かべるのがリフォームやリノベーションでしょう。結論から言うと、建築確認申請を必要としない範囲の工事であれば、再建築不可の制約を受けずに実施することが可能です。

具体的には、壁紙の張り替えや水回り設備の交換といった内装工事、外壁の塗り替えなどが該当します。これにより、老朽化した建物の居住性を高め、ご自身が快適に住む、あるいは賃貸物件として貸し出す道が拓けます。特に、駅に近いなど立地条件の良い物件であれば、多少古くてもリノベーションを施すことで、賃貸需要が期待できるケースも少なくありません。

ただし、注意すべきは費用面です。再建築不可物件は担保価値が低いと見なされ、金融機関のリフォームローンが利用できない場合が多いです。そのため、工事費用は自己資金で賄うのが基本となります。建物の状態によっては数百万円以上の費用がかかることもあり、計画を立てる際には慎重な資金計画が不可欠です。

パターン②:更地にして駐車場や資材置き場として貸し出す

もし建物の老朽化が激しく、リフォーム費用がかさむ場合は、建物を解体して更地にし、駐車場や近隣の事業者へ資材置き場として貸し出すという活用法もあります。

建物がなくなることで、倒壊の危険性や雨漏りなどの維持管理コスト、特定空き家等に指定されるリスクから解放されるのが大きなメリットです。特に、周辺に住宅や商業施設が多いエリアであれば、月極駐車場やコインパーキングとしての需要が期待できます。アスファルト舗装などの初期投資はかかりますが、比較的安定した収益源となる可能性があります。

しかし、この方法には重大な注意点が存在します。まず、木造家屋の解体には100万円以上の費用がかかるのが一般的です。さらに、更地にすると「住宅用地の特例」が適用されなくなり、土地の固定資産税が最大で6倍に跳ね上がる可能性があります。この税金の増加分を上回る収益を継続的に得られなければ、活用しているつもりがかえって損失を膨らませる結果になりかねません。

パターン③:現状のまま専門の不動産会社へ売却し現金化する

そして3つ目の選択肢が、リフォームや解体の手間・リスクを一切負わず、「現状のまま」専門の買取業者に売却して現金化するという方法です。これは、問題を先送りせず、最も確実かつスピーディーに解決するための極めて有効な「活用法」と言えます。

再建築不可物件は、一般の買い手を見つけるのが難しい一方、私たちのような専門業者は、独自のノウハウで再生・活用する術を持っています。そのため、通常の不動産会社で断られたような物件でも、買取の対象とすることが可能です。所有者様にとっては、活用に伴う将来の不確実性をすべて切り離し、即座にまとまった現金を手に入れられる点が最大のメリットです。

例えば、売却後の欠陥に対する責任(契約不適合責任)が免除されたり、室内に家財道具が残ったまま(残置物あり)の状態でも、そのままの条件で買い取ります。面倒な手続きや将来のリスクから解放されるため、精神的なご負担も大幅に軽減できるのです。

その活用、本当に大丈夫?実行前に知るべき3つの共通リスク

この章では、再建築不可物件の活用を検討する上で、必ず知っておくべき共通のリスクを3つの視点から解説します。

  • リスク①:「こんなはずでは…」高額な初期投資と終わらない維持管理費
  • リスク②:「儲かるどころか…」計画通りに進まない収益化の難しさと限界
  • リスク③:「やっぱり売りたい…」と思った時に手遅れになる事業リスク

前の章でご紹介した活用パターンは、空き家問題を解決する希望の光のように思えるかもしれません。しかし、私がこれまで多くの所有者様からご相談を受けてきた中で、安易な活用が原因でかえって事態を悪化させるケースを数多く見てきました。

実は、これらの活用法には共通して潜む「3つのリスク」が存在します。このリスクを知らずに計画を進めてしまうと、取り返しのつかない事態にもなりかねません。この章では、あなたが後悔しないために、プロの視点から必ず知っておくべき現実を解説します。

リスク①:「こんなはずでは…」高額な初期投資と終わらない維持管理費

ご自身で物件を活用する場合に最も直面しやすいのが、計画当初の想定をはるかに超える初期投資や、継続的に発生する維持管理費のリスクです。

古い建物は、一見問題ないように見えても、壁の内部や床下など見えない部分に重大な欠陥を抱えているケースが少なくありません。例えば、「内装リフォームだけのつもりが、床を剥がしたらシロアリ被害が発覚し、駆除と補修で追加100万円かかった」「解体したら地中からコンクリートガラなどが出てきて、撤去費用でさらに50万円…」といった話は、私たちが日常的に受けるご相談の中でも非常に多い事例です。

さらに、無事に活用を始められても安心はできません。賃貸であれば入居者退去時の原状回復費用や設備の修繕費が、駐車場であれば定期的な清掃や除草、アスファルトの補修費などが継続的にかかります。こうした見えにくいコストが収益を圧迫し、気づけばほとんど手元に残らない、という事態に陥るのです。

リスク②:「儲かるどころか…」計画通りに進まない収益化の難しさと限界

初期投資のリスクを乗り越えて活用を始めたとしても、賃貸や駐車場経営は、計画通りに収益が上がらず、最悪の場合、赤字が継続するリスクを常に抱えています。

その最大の理由は、再建築不可物件が市場において本質的なハンデを負っているからです。賃貸物件としては「建て替えできない古い家」という印象が、駐車場としては「より大規模で利便性の高い競合の出現」が、常に安定経営の足かせとなります。「相場より家賃を下げてやっと入居者が見つかったのに、数年で退去してしまい、その後ずっと空室…」「近隣に新しいコインパーキングができてから、稼働率が半減してしまった…」というご相談は後を絶ちません。

そもそも建て替えができない以上、アパートを建てたり、商業ビルを建てたりといった、土地の価値を最大限に引き出す活用は不可能です。つまり、ご自身で活用する方法には、常に「再建築不可」という低い収益性の天井が存在します。「儲かるはず」という希望的観測だけで始めると、出口のない赤字経営に陥ってしまう危険があるのです。

リスク③:「やっぱり売りたい…」と思った時に手遅れになる事業リスク

最も見落とされがちなのが、自主活用を始めた後で「やはり売りたい」と思っても、かえって売却が困難になる「手遅れ」のリスクです。

賃貸経営は、一度入居者が入るとオーナーの都合で立ち退いてもらうことは非常に困難です。また、良かれと思って数百万かけたリフォームが、次の買い手にとっては価値がなく、売却の足かせになるケースも珍しくありません。かけた投資が、必ずしも売却価格に反映されるわけではないのです。

実は、何も手を付けていない「現状のまま」の状態こそが、専門家にとっては再生プランが立てやすく、最も柔軟に売却を検討できるタイミングでもあります。安易な活用は、将来の「売却」という重要な選択肢を自ら狭めてしまう危険性をはらんでいます。

すべての悩みから解放される「専門家への売却」がもたらす3つのメリット

この章では、専門家へ売却することの具体的なメリットを、私たちの強みも交えながら3つの視点で解説します。

  • メリット①:最短数日で現金化も!スピーディーな取引
  • メリット②:将来の不安から解放される契約不適合責任の免除
  • メリット③:面倒な手間は一切不要!残置物や越境トラブルも丸ごと解決

前の章で解説した通り、再建築不可物件をご自身で活用するには、金銭的・時間的・精神的に大きな負担が伴います。「リスクを考えると、とても手が出せない…」そう感じた方も多いのではないでしょうか。

しかし、ご安心ください。これらのすべての悩みから解放され、確実に資産を現金化する方法があります。それが、私たちのような専門の買取業者への売却です。この章では、売却がいかにして皆様を悩みから解放するのか、具体的な3つのメリットを通して詳しく解説していきます。

メリット①:最短数日で現金化も!スピーディーな取引

専門の買取業者へ売却する最大のメリットは、一般の仲介とは比較にならない取引スピードです。ご相談から現金化まで数ヶ月以上かかるのが当たり前の不動産売却において、私たちは最短数日で決済まで完了させることが可能です。

このスピードを実現できる理由は、私たちが銀行ローンを利用せず、自己資金で直接お客様の物件を買い取るためです。買い手を探す時間も、金融機関の融資審査を待つ時間も一切必要ありません。弊社が提示する査定価格にご納得いただければ、すぐに契約・決済へと進むことができます。

「とにかく早くこの悩みから解放されたい」「急な出費で、すぐにでも現金が必要になった」など、お客様が抱える切実なご事情に最大限寄り添えるのが、私たちの強みです。いつ売れるか分からない仲介の場で時間を浪費するのではなく、確実かつ迅速に問題を解決したい方にとって、専門家への売却は最も賢明な選択肢と言えるでしょう。

メリット②:将来の不安から解放される契約不適合責任の免除

専門業者への売却には、売却後に物件の欠陥が見つかっても、売主が責任を負う「契約不適合責任」が免除されるという、計り知れないメリットがあります。

通常の個人間売買ですと、引き渡し後に雨漏りなどの欠陥が見つかった場合、売主が修理費用などを負担する可能性があり、何年も不安が残ることがあります。しかし、私たちは物件に潜むリスクをすべて織り込んだ上で買い取るため、契約書で「契約不適合責任を免除」と定めるのが一般的です。

これにより、売却が完了した瞬間、お客様は将来発生するかもしれないすべての責任から解放されます。この「売って、終わり」にできるという精神的な安心感こそが、専門家へ売却する金銭以上の価値と言えるでしょう。

メリット③:面倒な手間は一切不要!残置物や越境トラブルも丸ごと解決

専門業者への売却は、お客様を悩ませる片付けや交渉といった、あらゆる「面倒な手間」から解放します。私たちは物件を「現状のまま」で丸ごと買い取るため、お客様の手を一切煩わせません。

例えば、家財道具が残されたままでも、お隣との境界がはっきりしないままでも、まったく問題ありません。これらの片付けや測量、ご近所との交渉といったデリケートな問題も、すべて私たちが引き継ぎます。お客様はただ現状のまま私たちに託すだけで、物件とそれに付随するすべての問題から解放されるのです。

事例紹介:【東京都板橋区】相続した再建築不可物件の売却を決断されたA様のケース

「このままでは、子どもたちに負の遺産を残してしまう…」

埼玉県にお住まいのA様(60代)は、数年前に相続した東京都板橋区のご実家のことで、長年頭を悩ませていらっしゃいました。ご実家は、建築基準法の接道義務を満たしておらず、建て替えができない「再建築不可物件」。ご自身が住む予定もなく、毎年固定資産税だけがかかる状況でした。

当初はリフォームして賃貸に出すことも検討されましたが、見積もりは500万円以上。金融機関に相談しても、再建築不可を理由にローンは断られてしまいました。さらに、室内にはご両親が残された家財道具が大量にあり、その片付けを考えると途方に暮れてしまったと言います。

そんな時、弊社のウェブサイトをご覧になり、「現状のままで買い取ってもらえるのなら…」と、最後の望みをかけて無料査定にお申し込みくださいました。

私たちはすぐに物件を調査し、家財道具の処分や契約不適合責任の免除など、A様のご負担をすべて弊社が引き受ける条件で査定額を提示。最終的に、ご相談から約1ヶ月で売却が完了しました。

A様からは「長年の悩みの種を、想像以上にスムーズに手放すことができ、本当に肩の荷が下りました。もっと早く相談すればよかったです」という、大変ありがたいお言葉を頂戴しております。

再建築不可物件の売却に関するよくある質問

Q

本当にどんな状態の家でも買い取ってもらえますか?

A

はい、まずはどのような状態でもお気軽にご相談ください。 私たちフィリアコーポレーションは、再建築不可物件や共有持分、残置物が多い物件など、何らかの課題を抱えた不動産を専門に扱う買取業者です。一般的な不動産会社が敬遠するような物件でも、私たちは独自のノウハウで価値を見出し、再生することが可能です。雨漏りや傾きがある、長年誰も住んでいない、という状態でも問題ありません。現地を拝見し、総合的に判断させていただきます。

Q

査定を依頼したら、必ず売らないといけませんか?

A

いいえ、そのようなことは一切ございません。 査定は、お客様がご自身の資産価値を正確に把握し、今後の選択肢を検討するための材料です。私たちが提示した査定額にご納得いただけない場合や、もう少し検討したいという場合は、もちろんお断りいただいて結構です。私たちは、お客様が十分にご納得された上で、ご決断されることを最も大切にしています。無理な営業は一切いたしませんので、ご安心ください。

Q

相談や査定に費用はかかりますか?

A

いいえ、ご相談から査定、契約に至るまで、お客様にご負担いただく費用は一切ありません。すべて無料です。 不動産の売却では、仲介手数料や測量費など様々な費用がかかる場合がありますが、私たちの買取サービスでは、そうした費用は不要です。私たちは物件を買い取らせていただくことで利益を得ていますので、お客様から手数料等をいただくことはございません。まずはお客様のお悩みやご希望を、費用を気にすることなくお聞かせいただければと思います。

まとめ:再建築不可物件の悩みから解放されるために

今回は、再建築不可物件の活用法と、それに伴うリスク、そして最も賢明な解決策について解説しました。最後に、本記事の重要なポイントを振り返りましょう。

  • 再建築不可物件の活用法には「リフォームして賃貸」や「更地にして駐車場」などがある。
  • しかし、これらの自主活用は高額な初期費用や収益化の難しさといった大きなリスクを伴う。
  • 一度活用を始めてしまうと、後から「売りたい」と思っても手遅れになる可能性がある。
  • 専門家への売却は「スピード」「責任免除」「手間のなさ」という点で、計り知れないメリットがある。
  • 残置物の片付けや近隣トラブルまで丸ごと解決できる「専門家への売却」は、最も確実な解決策の一つ。

再建築不可物件の問題は、時間と共に解決することはなく、むしろ固定資産税や管理の負担が重くのしかかり続けます。将来への不安を抱え続ける毎日から、一歩踏み出してみませんか。あなたのその決断が、すべての悩みから解放されるための、最も確実な第一歩となります。

【無料相談】再建築不可物件のお悩み、私たちに話してみませんか?

私たち株式会社フィリアコーポレーションは、再建築不可物件をはじめとする、あらゆる訳あり不動産の買取を専門としています。お客様の状況を丁寧にお伺いし、長年の経験から最適な解決策をご提案することをお約束します。

売却を無理強いすることは決してありません。まずはあなたの物件が持つ本当の価値を知り、その悩みを私たちに打ち明けることから始めてみませんか。

ご相談・査定はすべて無料です。以下のリンクから、お気軽にお問い合わせください。

今すぐ無料査定

監修者

越川直之

越川直之【宅地建物取引士】【空き家相談士】

代表ブログへ

株式会社フィリアコーポレーション代表取締役の越川直之です。
当社は空き家や再建築不可物件、共有持分など、一般的に売却が難しい不動産の買取・再販を専門とする不動産会社です。 これまでに1000件以上の相談実績があり、複雑な権利関係や法的・物理的制約のある物件にも柔軟に対応してきました。 弊社ホームページでは現場経験に基づいた情報を発信しています。
当社は地域社会の再生や日本の空き家問題の解決にも取り組んでおり、不動産を通じた社会貢献を目指しています。

    気になるその物件、
    まずはカンタン査定してみよう

    たった30秒でカンタン査定!

    必須の項目は、必ず入力してください。

    物件の種別 必須

    物件の住所 必須

    ※郵便番号入力で「都道府県市区町村」まで自動入力されます。

    お名前 必須

    電話番号(連絡のつく番号)

    メールアドレス 必須

    備考(物件の詳細等)

    「個人情報の取扱いについて」をご確認の上、
    同意するにチェックを入れて送信してください。

    無料査定 LINEで相談する