節税のプロが教える！投資用不動産の確定申告で得する方法

不動産投資において、収益の最大化は重要な目標ですが、それと同等に重要なのが適切な税務戦略です。本日は、確定申告を通じて効果的に節税を行うための具体的な方法を紹介いたします。まず、不動産所得の計算式を正確に理解することが肝要です。

不動産所得 = 収入金額 – 必要経費 – 青色申告特別控除

この式を基に、各要素を最適化することで、節税効果を最大化できます。

必要経費の範囲は、多くの方が想像されているよりも広範です。以下に主要な項目をリストアップいたします。

• 租税公課：固定資産税、都市計画税、不動産取得税など
• 保険料：火災保険料、地震保険料
• 管理費および修繕積立金
• 借入金利子：ローンの利息部分
• 減価償却費
• 修繕費（20万円未満のもの）
• 仲介手数料や広告宣伝費

特に注目すべきは「減価償却費」です。これは現金支出を伴わない費用であるにもかかわらず、大きな節税効果をもたらします。建物の取得価額を耐用年数で割って計算しますが、中古物件の場合は耐用年数の算定に工夫の余地があります。

次に、青色申告の活用をおすすめします。複式簿記による記帳が必要ですが、最大65万円の特別控除を受けられるメリットは非常に大きいものがあります。e-Taxを利用し、かつ電子帳簿保存などの要件を満たせば、この最大額の控除を受けることが可能です。

ただし、以下の点には十分ご注意ください。

• 私的な支出（自宅の修繕費など）は経費にはなりません。
• 土地・建物を売却する際の費用は、原則として経費対象外です。
• ローンの返済金のうち、元本部分は経費になりません。

また、不動産所得で赤字が発生した場合、他の所得と損益通算できる可能性があります。これにより、給与所得者の方は所得税の還付を受けられる場合があります。

確定申告は自己申告制度ですが、適切な知識に基づいて行うことで、合法的かつ効果的な節税が可能となります。不明点や複雑な案件については、税理士等の専門家にご相談されることをお勧めいたします。