TAX
カテゴリー:大家さんと経費・税金
公開日 2024年10月25日
最終更新日 2024年10月25日
日々、資産運用や節税対策にお悩みの大家さんも多いのではないでしょうか。不動産投資は収入を得るだけでなく、適切に活用すれば素晴らしい節税効果も期待できます。しかし、その仕組みを正しく理解している方は意外と少ないのが現状です。そこで今回は、大家さんが知っておくべき節税テクニックについて、分かりやすく解説していきます。
特に注目したいのが、「減価償却費」と「損益通算」を活用した所得控除です。これらを上手に使いこなせば、驚くほどの節税効果が得られるかもしれません。
減価償却費とは、建物の価値が年々減少していく分を費用として計上できる仕組みです。例えば、5000万円の木造建物を購入した場合、22年間で均等に費用計上できます。つまり、年間約227万円を経費として計上可能なのです。
ポイント:減価償却費は実際にお金が出ていかない費用なので、家賃収入から差し引くことで、帳簿上の「赤字」を作り出せます。
不動産所得で作った「赤字」を、給与所得などほかの所得から差し引くことができます。例えば、年収1200万円の方が先ほどの物件を購入した場合、課税対象となる所得を973万円まで圧縮できる計算になります。
年収900万円以上の方に特に効果的です。所得税率と譲渡所得税率の差が大きいほど、節税効果が高まります。 また、新築よりも中古物件の方が減価償却費を多く計上できるため、節税効果が高くなります。
青色申告を利用すれば最大65万円の特別控除も受けられます。経費の記帳をしっかり行い、この恩恵も忘れずに受けましょう。
このように、不動産投資は単なる収入源ではなく、賢い節税の手段にもなり得るのです。ただし、これらの方法を活用する際は、必ず税理士や専門家に相談することをおすすめします。個人の状況によって最適な方法は異なりますし、税法も年々変更される可能性があるからです。
また、節税だけを目的とした投資は危険です。あくまでも健全な不動産経営を行いながら、付加的なメリットとして節税を考えることが大切です。ぜひ、ご自身の状況に合わせて、これらの方法を慎重に検討し、活用してみてください。賢明な投資と適切な節税戦略で、皆様の資産がさらに成長することを願っています。