代表ブログ

投稿日：2025年11月11日

カフェに行くと、私は毎回「この店、どれくらい利益出てるんだろう？」と考えます。
客単価、回転率、席数、ピークタイムの入り方。ざっと見ただけで、なんとなく収支が頭の中でシミュレーションされるようになりました。

そして、すぐに改善案が浮かんできます。
もっと口コミを増やすには？SNSで話題にするなら？単価を上げるメニューの工夫は？自分だったらこうする、というアイデアが次々と出てきます。

でも、いざ自分が独立して事業を始めてみると、話はまったく違いました。

アイデアはある。やるべきこともわかっている。でも、実行ができない。
1つやろうと思っても、資金がかかる、時間が取られる、人手が足りない。すると他の案は後回しになり、どんどん薄れていく。そして気づけば現状維持に戻っている。

「やればいいじゃん」は、実際にやっている人にとっては一番虚しい言葉かもしれません。

独立してから実感したのは、アイデアにはほとんど意味がないということです。
「こうすればもっと良くなるのに」という発想は、たいてい当事者もすでに思いついています。

アイデアに価値があるというのは幻想です。
現場を持ち、責任を負い、時間とお金と労力を注ぎながら日々回している人にとって、
唯一価値があるのは実行する力だけです。

アイデアに自信を持っていた自分が、実行の壁の前で立ち止まりながら、それを痛感しています。