検査済証

概要

検査済証とは、建築基準法に基づき、建築物が着工時の計画通りに建てられ、かつ法令に適合していることを証明する重要な書類です。建物の安全性を公的に証明するものであり、特定行政庁または指定確認検査機関による完了検査に合格することで交付されます。不動産の売買において、その有無が取引の成否や条件に大きく影響することがあります。

検査済証とはどんな書類か

検査済証は、建物が建築基準法や関連法令に適合していることを証明する公的な書類です。新築の建物が完成した際、工事が建築確認申請の内容通りに行われているか、また建築基準法の規定を満たしているかを確認するために「完了検査」を受けます。この完了検査に合格して初めて、検査済証が交付されます。自動車でいうところの車検に合格した証明書のようなもので、建物の安全や法的な適格性を担保する重要な役割を果たします。特に中古不動産の売買においては、この検査済証の有無が取引の可否や融資の条件に影響を与えることがあります。当社フィリアコーポレーションが取り扱うような再建築不可物件や、過去に増改築を繰り返したような物件では、検査済証がないケースも多く、その場合は専門的な知識と対応が求められます。

検査済証がない場合の課題とリスク

検査済証がない建物は、建築基準法に適合しているかどうかが公的に証明されていないため、いくつかの大きな課題やリスクを抱えることになります。まず、住宅ローンの融資を受ける際に、金融機関が検査済証の提出を求めることが多いため、融資が下りにくくなる可能性があります。これは、金融機関が担保評価をする際に、建物の法的リスクを懸念するためです。また、増改築を行う際に、新たな建築確認申請が必要となる場合がありますが、既存の建物に検査済証がないと、そもそも増改築ができない、または多大な費用と時間が必要になることがあります。これは、過去の違反建築が判明するリスクがあるためです。さらに、売却時に買い手が見つかりにくくなるという問題もあります。特に個人間の取引では、買い手が検査済証がないことを懸念し、購入をためらうケースが少なくありません。当社のような空き家専門の買取会社は、このような検査済証のない物件でも積極的に買い取りを検討しますが、その際には建物の状況を詳細に調査し、将来のリスクを評価した上で価格を決定します。

検査済証がない物件の対応と解決策

検査済証がない物件の場合でも、諦める必要はありません。いくつかの対応策が考えられます。一つは、建築士などの専門家による「既存建物調査報告書」や「建築基準法適合状況調査報告書」を作成してもらう方法です。これは、現在の建物が建築基準法に適合しているかどうかを専門家が調査し、その結果を報告書としてまとめるものです。この報告書を金融機関に提出することで、融資が受けられるケースもあります。ただし、完全に検査済証の代わりになるわけではありません。もう一つの解決策は、当社のような訳アリ不動産の買取に特化した専門業者に売却することです。当社フィリアコーポレーションは、権利関係に課題のある物件や、再建築不可、長屋・連棟、法的・物理的制約を伴う不動産など、一般市場では売却が難しい物件を数多く買い取ってきました。検査済証がない物件もその一つです。当社は1000件以上の相談・査定実績から得た実務に基づいた知見を持ち、机上の理論ではなく現場で起きた交渉・契約・解決事例に基づいて、売主様の心理的・実務的負担を軽減する提案が可能です。残置物の処理が不要であったり、隣人交渉も当社が行うため、売主様は安心して取引を進められます。検査済証がないために売却を諦めていた空き家でも、当社にご相談いただくことで解決の道が開けることがあります。

よくある質問

Q

検査済証がないと売却できないのでしょうか?

A

検査済証がないからといって、必ずしも売却できないわけではありません。個人間の取引では買い手が見つかりにくい傾向にありますが、当社フィリアコーポレーションのような訳アリ不動産専門の買取会社であれば、検査済証がない物件でも積極的に買い取りを検討いたします。当社は、再建築不可や共有持分、長屋・連棟など、一般の不動産会社では扱いにくい物件の買取に特化しており、検査済証がない物件の取引経験も豊富です。ご所有の物件が検査済証を失くしていたり、そもそも発行されていなかったりする場合でも、まずはご相談ください。

Q

検査済証の再発行はできますか?

A

検査済証は一度発行されたものを再発行することはできません。しかし、建築時の図面や確認申請書などの書類が残っていれば、それらの書類と現況の建物を照らし合わせ、建築士などの専門家が「建築基準法適合状況調査報告書」を作成することで、建物の合法性を証明できる場合があります。この報告書が検査済証の代わりとなることはありませんが、金融機関への提出や将来の増改築、売却時の説明資料として役立つことがあります。

Q

検査済証がないと住宅ローンが組めませんか?

A

検査済証がない場合、一般的には住宅ローンの審査が厳しくなる傾向にあります。多くの金融機関は、担保物件の安全性を確認するために検査済証の提出を求めるためです。しかし、全てのケースで住宅ローンが組めないわけではありません。金融機関によっては、前述の「建築基準法適合状況調査報告書」の提出や、担保価値の低い評価、または自己資金の割合を増やすなどの条件付きで融資を受けられる場合があります。まずはご利用予定の金融機関に相談するか、当社のような専門業者にご相談いただければ、提携している金融機関をご紹介できる場合もあります。

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