本登記

概要

本登記(ほんとうき)とは、不動産登記法に基づき、不動産の権利変動(売買による所有権移転、住宅ローン設定による抵当権設定など)や物理的状況の変化(新築、増築など)を確定的に公示するために行われる通常の登記のことです。仮登記によって順位を保全された後に確定的な権利変動を公示する場合も、この本登記が行われます。不動産の取引や権利関係を外部に明確に示すことで、不動産取引の安全と円滑化を図るための、最も重要な登記手続きです。

本登記とはどのような制度か

本登記は、不動産に関する権利の得喪変更(取得、喪失、変更)や、不動産の物理的状況(所在、地積、床面積など)の変更を、最終的かつ確定的に法務局の登記簿に記録する制度です。仮登記が「将来の本登記の順位を保全する」ための仮の記録であるのに対し、本登記は、実際に権利が変動したことや、物理的状況が変化したこと自体を公示するものです。


本登記には、その内容によって様々な種類があります。

1.表示に関する登記
◯建物表題登記:新築した建物の情報を登記簿に初めて記録する登記です。
建物変更登記・滅失登記:増築や減築、一部取り壊しなどで建物の物理的状況が変わった場合や、建物が完全に解体された場合に行う登記です。
地目変更登記:土地の用途(地目)が変更された場合(例:畑から宅地へ)に行う登記です。
◯これらは、不動産の物理的状況を公示するための登記であり、原則として義務とされています。

2.権利に関する登記
所有権移転登記:不動産の売買、相続、贈与などによって所有者が変わった場合に、所有権が新しい所有者に移ったことを記録する登記です。
抵当権設定登記・抹消登記:住宅ローンなどを組む際に、不動産を担保にする目的で抵当権を設定する登記や、ローンを完済した際にその抵当権を抹消する登記です。
根抵当権設定登記・抹消登記:継続的な取引関係における債権を担保するための根抵当権を設定・抹消する登記です。
◯これらは、不動産に関する権利関係を公示するための登記であり、令和6年4月1日からは相続による所有権移転登記が義務化されるなど、一部で義務化が進んでいます。


本登記は、不動産取引の「最終確認」と言える重要な手続きです。本登記が完了することで、その権利変動が法的に有効となり、第三者に対してもその権利を主張できる「対抗力」を持つことになります。例えば、不動産を購入した場合、所有権移転の本登記を完了しなければ、売主が二重に別の人物に売却し、その人物が先に登記してしまった場合に、自分が所有権を失うリスクが生じます。

本登記にまつわる「訳アリ不動産」の問題

本登記は不動産取引の安全性を高めるための制度ですが、登記が適切に行われていない、あるいは登記簿上の情報が現状と乖離していることが、不動産を「訳アリ不動産」にしてしまう原因となることが多々あります。

最も典型的なのは、前述の相続未登記です。所有者が亡くなったにもかかわらず、相続人が長年相続登記(所有権移転の本登記の一種)を行わないまま放置していると、登記簿上の所有者は亡くなった人の名義のままになります。これが長期間続くと、現在の相続人を特定することが極めて困難になり、いざ売却や活用をしようとしても、すべての相続人の同意を得て本登記を行うことが非常に難しくなります


また、以下のようなケースも問題となります。

・古い抵当権や根抵当権が抹消されずに残っている:住宅ローンを完済したにもかかわらず、抵当権抹消の本登記を行っていない場合など、古い権利が登記簿に残ったままだと、その不動産がまだ借金の担保になっているように見え、買主が購入をためらう原因となります。

・増築した部分が未登記:建物を増築したにもかかわらず、その部分の建物変更登記(表示に関する本登記の一種)を行っていない場合、登記簿上の床面積と実際の面積が異なり、融資の審査に影響が出たり、違法建築とみなされたりするリスクがあります。

・仮登記が残ったまま本登記がされない:将来の権利を保全するために設定された仮登記が、その後の事情で本登記されることなく放置されている場合、その不動産の所有権移転に大きなリスクを生じさせます。買主は、仮登記が本登記されて自分の権利が失われることを恐れるため、購入を敬遠します。


これらの問題は、不動産の利用価値や資産価値を著しく低下させ、所有者にとっては「負動産」と化してしまうことがあります。当社フィリアコーポレーションには、このような本登記に関する複雑な問題を抱え、一般の市場では売買が難しいとされている空き家に関するご相談が多数寄せられています。

本登記問題の解決と当社の専門性

本登記に関する問題、特に相続未登記や過去の登記の不備による権利関係の複雑化を抱える不動産の解決には、不動産登記に関する深い法律知識、そして関係者との調整を行う実務的なノウハウが不可欠です。当社フィリアコーポレーションは、まさにこのような権利関係に課題のある不動産、特に本登記に関する問題を抱える空き家の買取と問題解決に特化しています。

当社が提供する解決策の一つは、本登記に関する問題を含む物件を直接買い取ることです。これにより、売主様は、相続登記の手続き、複数の相続人との合意形成、古い権利の抹消、あるいは未登記部分の変更登記といった複雑で時間と費用のかかるプロセスから解放され、速やかに物件を現金化することができます。一般の不動産会社では、本登記に問題がある物件の扱いに難色を示すことがほとんどですが、当社は豊富な経験とノウハウを活かし、積極的に買取を検討します。

具体的には、当社の専門チームが対象不動産の登記簿情報を詳細に読み解き、問題の根源を特定します。相続未登記の場合であれば、相続人を特定し、遺産分割協議をサポートするなど、必要に応じて提携の弁護士や司法書士と連携しながら、権利関係を整理し、適切な本登記を促します。未登記の増築部分などがあれば、それらを適切に登記手続きすることで、建物の法的情報を正確なものに修正します。

売主様にとっては、残置物の処理が不要であったり、契約不適合責任を免除したりするなど、売却における心理的・実務的な負担を大幅に軽減する提案が可能です。当社は、1000件以上の相談・査定実績を通じて培った実務に基づいたリアルな知見を強みとしています。単なる法律の説明に終わらず、「どんな場面で問題になるのか」「売主にとっての影響」「どう解決してきたか」を明確に示しながら、売主様に寄り添った最適な解決策をご提案いたします。

よくある質問

Q

不動産を売買したら、必ず本登記が必要ですか?

A

はい、不動産の売買において、売主から買主への所有権移転の本登記は必須です。代金を支払って物件を引き渡されたとしても、所有権移転の本登記が完了していなければ、法的にはまだ所有権が移転したことになりません。登記をしないままだと、売主が二重に別の人物に売却し、その人物が先に登記してしまった場合に、自分が所有権を失うといった不利益が生じます。そのため、不動産の売買では、通常、残代金決済と同時に司法書士が立ち会い、速やかに所有権移転の本登記を申請します。

Q

相続した不動産の本登記をしないとどうなりますか?

A

相続した不動産の所有権移転の本登記(相続登記)をしないまま放置すると、令和6年4月1日からは法律で義務化されたため、正当な理由なく怠ると過料の対象となる可能性があります。また、売却や担保設定など、不動産を処分したり活用したりすることができません。さらに、数次相続が発生して、次の相続人が増えていくと、権利関係が複雑になり、いざ登記をしようとしてもすべての相続人の特定や合意形成が非常に困難になり、時間と費用が莫大にかかることになります。将来のトラブルを避けるためにも、相続が発生したら速やかに相続登記を行うことが重要です。

Q

本登記にかかる費用は誰が負担しますか?

A

本登記にかかる費用は、登記の種類によって負担者が異なります。


・所有権移転登記:原則として、買主が負担します。これは、買主が所有権を取得する登記だからです。

・抵当権設定登記:原則として、お金を借りる側(債務者、通常は買主)が負担します。

・抵当権抹消登記:原則として、お金を借りていた側(債務者、通常は売主)が負担します。ローンを完済したことによって、抹消されるべき権利だからです。

・表示に関する登記(表題登記、変更登記など):原則として、所有者(新築した人、増改築した人など)が負担します。これらの費用には、登録免許税(国に支払う税金)と、司法書士や土地家屋調査士への報酬が含まれます。

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