コラム記事

相続人がいない空き家はどうなる?処分手続きや国庫帰属を解説

公開日 2026年1月25日

最終更新日 2026年5月26日

監修者
大橋史典

大橋史典 (弁護士法人プロテクトスタンス/弁護士)

弁護士法人プロテクトスタンスでは、相続問題に関するご相談とご依頼を数多くお受けしてまいりました。
遺産分割を巡る争いや遺留分侵害請求といった相続発生後のトラブルはもちろん、遺言書の作成など生前の相続対策も、ぜひお任せください。
また、グループ法人に在籍する税理士と連携し、生前贈与や各種保険を活用した相続税対策から、相続税の計算・申告まで、一つの窓口からご相談いただけます(第一東京弁護士会所属)。

公式ホームページ:https://protectstance.com/

監修者
越川直之

越川直之 (宅地建物取引士 / 空き家相談士)

代表ブログへ

訳アリ不動産1,000件以上の相談実績を持つ、空き家・再建築不可・長屋・共有持分の専門家。株式会社フィリアコーポレーション代表取締役。現場経験に基づき、訳アリ不動産売却の正しい知識を監修しています。

相続人不在の空き家どうする?|誰も継がない家の末路とは?処分手続きから国庫帰属のルールまで、放置リスクを避けるための最善ルートを分かりやすく解説。

「隣の家が空き家だが、持ち主が亡くなって相続人が誰もいないらしい」「故人と親しかったので家を引き継ぎたいが、手続きがわからない」「貸していたお金を回収したいが、不動産をどう処分すればいいのか」

日本国内で急増している「相続人不在」の空き家。放置すれば地域社会の不安材料となるため、最終的には国の所有物となりますが、その過程には複雑な法的ルールが存在します。

本記事では、1,000件以上の相談実績を持つプロが、相続人不在の空き家がたどる運命と、利害関係者が解決のために取れる具体的なステップを解説します。


相続人がいない空き家の行方は?法律上の流れと国庫帰属の仕組み

身寄りのない方が亡くなり、遺言書もなく相続人が一人もいない場合、その方が所有していた不動産(空き家)は自動的に誰かのものになるわけではありません。最終的には「国(国庫)」に帰属しますが、そこに至るまでには長いプロセスが必要です。

相続財産清算人の選任

相続人がいない空き家を処分するには、被相続人(故人)の利害関係者などが家庭裁判所に申し立てを行い、「相続財産清算人(旧:相続財産管理人)」を選任してもらう必要があります。清算人は、相続人の調査や相続財産の管理、故人の借金が残されていれば返済などを行い、残った財産があれば国に納める役割を担います。

国庫帰属への長い道のり

清算人が財産を整理した後、残った不動産や現金が国に引き継がれます。しかし、管理が難しいボロボロの空き家などは、国も引き取りを渋るケースがあり、手続きが停滞することも珍しくありません。


放置は危険!管理不全空き家・特定空き家への指定リスクと近隣トラブルの恐れ

相続人がいないからといって、そのまま放置しておくことは許されません。2023年12月に施行された改正空き家対策特別措置法により、管理されない空き家へのペナルティは一層厳しくなっています。

「管理不全空き家」「特定空家」として行政指導の対象に

誰も手入れをしていない空き家は、たとえ相続人が不在であっても自治体の調査対象となります。調査の結果、放置された空き家が危険な状態にあると判断されると「管理不全空き家」や「特定空家」に指定され、改善を求める指導や勧告を受けます。勧告後も改善されない場合は、住宅用地としての税制優遇が解除され、固定資産税が最大6倍になる可能性があります。税金や管理費用は相続財産から負担するため、故人の債権者や「特別縁故者」は、自身の取り分が減ってしまうリスクがあります。

近隣トラブルが拡大するリスク

放火による火災や、台風による建物の倒壊で近隣に被害が生じた場合、その損害賠償責任はどこへ行くのでしょうか。相続人がいなくても、「相続財産清算人」が選任されていれば相続財産の中から賠償金が支払われます。選任の手続きが遅れてしまうと、近隣住民はいつまでも賠償を受けられないため、早期の申し立てが重要です。

【実例解説】放置空き家が「強制解体」させる基準とは?|納得不動産売却


特別縁故者や利害関係人が空き家を譲り受ける・買い取るための条件

「相続人ではないが、故人の身の回りの世話をしていた」「隣の空き家を買い取って駐車場にしたい」といった方々には、空き家を取得できる道が残されています。

特別縁故者としての財産分与

故人と生計を同じくしていた、あるいは療養看護に努めたなど、故人と特別の関係にあった方は、裁判所から「特別縁故者」として認められる可能性があります。特別縁故者は「相続財産清算人」の選任や財産分与の申し立てといった手続きを経て、空き家の一部または全部を譲り受けることが可能です。

利害関係人による直接買取

故人と利害関係があった近隣住民や債権者なども、「相続財産清算人」の選任を申し立てることができます。清算人の選任後、裁判所の許可を受けたうえで、清算人から適正な価格で空き家を買い取ることができます。ただし、買取が認められるには多くのハードルがあるため、専門的な実務知識が不可欠です。


【実録】相続人不在の「出口がない家」を救ったストーリー

実際に弊社がサポートした、相続人不在物件の事例をご紹介します。

事例:隣地の方が「買いたいけれど買えない」と悩んでいた長屋

ある古い長屋の一画。持ち主が亡くなり相続人がおらず、隣家の方は「自分の土地と合わせて活用したい」と願っていました。しかし、誰に交渉すればいいのかわからず数年が経過。弊社がご相談を受け、弁護士と連携して裁判所へ「相続財産清算人」の選任を申し立てるサポートを実施。最終的に弊社が清算人から直接買い取ることで、滞っていた権利関係を整理し、隣地の方の要望も叶える形で再生を実現しました。


1000件超の知見!相続人不在の長屋や難物件の解決はプロへ相談

相続人がいない空き家が、さらに「再建築不可」であったり「壁の繋がった長屋」であったりする場合、解決の難易度は極めて高くなります。

「実務の総本山」だからできるスピード解決

フィリアコーポレーションは、単なる買取業者ではありません。複雑な裁判所の手続きや権利関係の整理が必要な案件こそ、私たちの本領です。

  • 複雑な案件の適正評価:一般的な業者が値を付けられない難物件でも、再生ノウハウに基づき適正価格を提示します。
  • 直接買取による最短の出口:他社へ卸さない「直買い」だからこそ、清算人との交渉もスムーズに進み、高値での買取が可能です。
  • 丸投げOKの機動力:室内の不用品やゴミ、庭木の繁茂もそのままでお引き受けします。

「相続人がいなくてどうしようもない」と諦める前に、まずはご相談ください。代表の私が現場へ足を運び、解決への道筋を明確に示します。


相続人がいない空き家に関するよくある質問(FAQ)

Q

相続財産清算人の選任には費用がかかりますか?

A

はい、予納金として数十万円〜百万円程度が必要になる場合があります。ただし、物件の価値や事案によって異なります。弊社では、こうした費用の見通しや、売却後の手残りについてもシミュレーションを行っていますので、まずは無料でご相談ください。

Q

隣の空き家が相続人不在です。勝手に壊したり片付けたりしてもいいですか?

A

いいえ、勝手に行うと法律違反(不法占拠や器物損壊)になる恐れがあります。適切な手続き(清算人の選任など)を踏まなければなりません。まずは自治体の空き家窓口か、弊社のような専門家へ状況をご相談いただくのが第一歩です。

Q

故人に借金があったようです。その場合でも買い取ってもらえますか?

A

はい、清算人の管理下で、借金の返済原資として売却することが可能です。債権者にとっても、不動産が速やかに現金化されることはメリットがあります。弊社が直接買い取ることで、適正かつ迅速な清算をサポートします。

Q

遠方に住んでいる利害関係者ですが、手続きを丸投げできますか?

A

はい、郵送やLINEでのやり取りで、代表の越川が現地調査から実務まで対応します。一度も現地に来ることなく、裁判所の手続きの調整から最終的な買取・決済まで進めることが可能です。

Q

問い合わせから解決まで、どのくらいの期間がかかりますか?

A

裁判所の手続きを伴う場合、半年〜1年程度かかるのが一般的です。相続人がいない物件は時間がかかりますが、放置するほど事態は悪化します。一日でも早く手続きを開始することが、トラブル回避の鍵となります。


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大橋史典

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