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コラム記事
ご自身の「終活」について考えていますか?【アンケート結果発表】
公開日 2026年6月9日
最終更新日 2026年6月9日
越川直之 (宅地建物取引士 / 空き家相談士)
代表ブログへ近年、テレビや新聞でも連日取り上げられる「空き家問題」や「実家の相続トラブル」 。これらは決して他人事ではなく、多くのご家族にとって直面しうる身近な課題となっています。特に、親世代が遺した実家が放置され、周囲に迷惑をかけてしまう「管理不全空き家」のリスクや、固定資産税が最大6倍に跳ね上がる法改正などが話題となり、自身の代でスッキリと整理しておきたいと考える方が増えています 。
しかし、「いざ終活を始めよう」と思っても、何から手をつければいいのか、不安は尽きないものです。
そこで、今回は、全国の男女500名を対象に「ご自身の終活に関する意識調査」を実施しました。本記事では、調査結果を詳しく分析するとともに、空き家専門家の視点から、現代人が抱える終活のリアルな意識と、その不安を解消するための具体的な解決策を解説します 。
- 調査対象:全国の男女
- 調査期間:2026年5月1日~5月10日
- 調査機関:自社調査(株式会社フィリアコーポレーション)
- 調査方法:インターネットによる任意回答
- 有効回答数:500人(女性268人/男性232人)
目次
ご自身の「終活」について考えていますか?

アンケートの結果、「考えている(16.4%)」と「どちらかというと考えている(36.8%)」を合わせると、全体の半数以上(53.2%)の人が終活に対して前向きな意識を持っていることが分かりました。
かつては「終活」というと高齢期に入ってから行うものというイメージが強かったですが、現代では資産の整理や家族への負担軽減を見据え、比較的若いうちから意識し始めるケースが定着しつつあります 。一方で、「どちらかというと考えていない(31.6%)」「考えていない(15.2%)」という層も一定数おり、タイミングや進め方に迷っている現状もうかがえます。
考えていると答えた理由

では、終活を意識している人々は、具体的にどのような理由や不安から行動を起こそうとしているのでしょうか。「考えている」「どちらかというと考えている」と回答した266名を対象に、その理由を詳しく深掘りしました。それぞれの背景を分析し、プロの見解を交えて解説します。
1位:遺品整理の苦労をさせたくない(39.5%)
圧倒的多数を占めたのが、自分が亡くなった後に家族へ片付けの負担を残したくないという想いです。「実家の片付けで本当に苦労したから、子どもには同じ思いをさせたくない」という切実な声が多く寄せられました。
【プロの見解】 遺品整理は体力・精神力ともに想像以上の負担がかかります。特に家財道具が残ったままの不動産は、一般的な売却(仲介)だと「売主側で全て処分して空にする」のが原則です。 私たちフィリアコーポレーションの直接買取であれば、家具や生活用品、あるいは長年溜まってしまったお荷物も「現況のまま(そのままで)」丸ごと引き取りが可能です 。
2位:持ち物を減らして身軽に生きたい(27.1%)
次に多かったのが、これからの人生を心地よく過ごすための「生前整理・断捨離」としての終活です。モノに溢れた暮らしを見直し、管理の手間を減らすことで、精神的にも時間的にもゆとりを持って生きたいという前向きな選択です。
【プロの見解】 終活は「人生の終わりへの準備」だけでなく、「これからの日々をより豊かに生きるため」の活動でもあります。不要な所有物を減らして身軽になることは、老後の安心に直結します。 もし、管理や維持費(固定資産税など)だけがかかっている古いお住まいや空き家、あるいは親族間で眠らせている共有名義の権利などがあれば、お元気なうちに整理して現金化しておくのが最も賢明です 。
3位:認知症になる前に意思表示したい(18.0%)
近年、非常に注目されているのが「健康寿命」や「判断能力」に関するリスクです。「万が一、認知症などで自分の意思が伝えられなくなったら、資産の処分や老後の選択がスムーズにできなくなるのでは」という、先を見据えた危機感が現れています。
【プロの見解】 非常に合理的で大切な視点です。法律上、認知症などで判断能力が低下してしまうと、定期預金の解約や不動産の売却といった重要な契約行為が本人の意思だけでは行えなくなります。 だからこそ、「頭も体もしっかりしている今のうち」に対策を打っておくことが必要です。
4位:死を意識して今を大切にしたい(11.3%)
人生の折り返し地点を過ぎ、「残された時間」を意識することで、かえって日々の充実度を上げたいという理由です。終活をポジティブに捉え、自分の人生の棚卸しをすることで、本当にやりたいことや大切にしたい家族との時間に集中しようとする姿勢がうかがえます。
【プロの見解】 終活を行うことで「未来の不安」が解消されると、驚くほど「今」に集中できるようになります。エンディングノートを書いたり、人間関係を整理したりすることは、これからの人生をどう謳歌するかという作戦会議でもあります。
5位:親の片付けが大変だったから(4.1%)
自身が過去に「親の終活未完了」によって苦労させられた実体験から、反面教師として終活を始めているケースです。実際に葬儀の手続きや実家の遺品整理、権利関係の紐解きなどで痛い目を見たからこそ、「自分は絶対に子どもに同じ苦労をさせない」という強い決意が込められています。
【プロの見解】 実体験に勝る動機はありません。親世代が遺した資産や家財の整理に何ヶ月、時には何年も費やし、身も心も疲れ果ててしまう方は本当に多いです。ご自身が感じたあの時の負担やストレスを、次の世代に引き継がないためにも、早めの生前整理は最高の優しさと言えます。
まとめ:判断能力がある「今」だからこそできる、後悔しない資産整理の第一歩
- 終活への意識は半数以上が「前向き」:全体の5割以上が終活を考えている、またはどちらかといえば考えていると回答し、現代において生前整理の意識が定着していることが分かりました。
- 最大の理由は「家族への思いやり」:終活を考える理由の第1位は「遺品整理の苦労をさせたくない」であり、第5位の「親の片付けが大変だったから」という実体験からも、次世代へ負担をかけたくないという強い想いがうかがえます。
- これからの人生を豊かにするための終活:2位の「身軽に生きたい」や4位の「今を大切にしたい」のように、身の回りを整理することでこれからのセカンドライフを前向きに楽しもうとするポジティブな姿勢が目立ちます。
- 健康なうちの「意思表示」が未来の安心に:3位の「認知症になる前に意思表示したい」が示す通り、判断能力があるうちに資産や不動産を整理しておくことは、将来のトラブルを防ぐための極めて重要なステップです。
今回の調査を通じて、現代における「終活」は決して人生の終わりを待つための後ろ向きな作業ではなく、「これからの日々をより自分らしく、大切に生きるための前向きな棚卸し」へと変化していることが浮き彫りになりました。
「家族に迷惑をかけたくない」という温かい思いやりはもちろん、「身軽になって今を大切にしたい」という自分自身の人生への誠実な姿勢が、多くの方の背中を押しています。モノや資産の整理は、心の中にあった目に見えない不安をすっきりと解消し、これからの時間を軽やかに楽しむための最高のスパイスです。
終活を始めるのに「早すぎる」ということはありません。健康で、自分の意思をはっきりと形にできる「今」だからこそ、選べる選択肢がたくさんあります。
まずは、身の回りの小さな片付けや、エンディングノートに想いを書き留めることなど、できることから一歩を踏み出してみませんか? あなたが未来への安心を形にすることは、あなた自身にとっても、そしてあなたを大切に想うご家族にとっても、きっとかけがえのない贈り物になるはずです。
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越川直之 (宅地建物取引士 / 空き家相談士)
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